前の記事では、高校古文におけるNo.1な問題集を紹介しました。
今回は、
・生徒とともに使用するテキストを考えてカリキュラムを作った
私が、目的別に、漢文の勉強におすすめの問題集を紹介します!
結論は次のとおりです。
2.読解力を身につけたい →『漢文道場』
3.記述対策をしたい →『得点奪取』
それぞれについて説明していきます。
文法事項を固めたい人へ
次の漢文について、すぐに答えることができますか。
②「何悪君」を、「どうして~だろうか、いや~」の意味になるように、書き下せ。
③「莫如君才」を書き下し、現代語訳せよ。
それぞれ、答えるのに詰まってしまったり、分からなかったりしたら、文法的な知識が足りていないと言えるでしょう。
ちなみに、答えは
「私に秦(という国)を攻めさせる」
②「何ぞ君を悪まん(や)」
③「君の才に如くは莫し」
「君の才能に及ぶ者はいない」
そのままにしておくと、
・正確に読み取れないので、読解の正答率が悪い
状態になってしまいます。(今はそうでなくても!)
そのような皆さんはひとまず、次の問題集をやってみましょう!
『ステップアップノート10漢文句形ドリルと演習』(河合塾)
ステップアップノート10漢文句形ドリルと演習 (河合塾シリーズ) [ 高橋健一 ] 価格:838円 |
この1冊を、
・各ページ10分以内
というレベルまで取り組みましょう。
『ステップアップノート』の古文編と異なるのは、文章問題も収録されていることです。学んだ句形をすぐに、読解でどのように活用するかを試すことができます。(自分が使っていた頃)
読解を鍛えたい人へ
読解力を鍛えるのによいだろうと思うのは、『漢文道場』です!
価格:961円 |
前半は比較的な簡単な問題が中心になっています。
基本的なレベルの演習はこれがいいと思います。(公立校なら高2くらいからできると思います)
また解説には、各大問で使われていた句形や重要語句も書かれているので、抜けている知識を確認することもできます。それを読んでわからなければ、前出の『ステップアップノート』に戻るとよいでしょう!
記述対策をしたい人へ
基本レベルの句形や読解は、これまでに紹介したものがいいのかなと思います。
その上で、特に文系の人で、記述対策までしたいという人、高3の夏以降など、『得点奪取』シリーズもいいのではないかと思います。
価格:984円 |
記述問題については、「こういう解答だったら、このくらいの点数になる」ということを理由つきで解説されています。
記述に関して、丁寧に解説されている点から、自習用にも向いていると思います。
最後に
ここまで、目的別に問題集を紹介してきました。
漢文に関しては、句形をとにかく身につけることが大事です!
句形を身につけるためには、何度も声に出すことが重要です。
何から覚えたらいいか分からない人は、まず、下の画像にある例文50を、白文の状態で言えるようになるまで口ずさみましょう!身体感覚で覚えるのも大事です!
〈注意点〉
- 覚えやすいように例文はなるべく簡単にしています。元の漢文を一部改めているものもあります。
- 再読文字を含め、他にも大事な句形があるかもしれませんが、無理やり50個にしたので入っていない句形もあります。